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ご紹介, 蔵書(孝四郎)

ル・コルビュジェ『建築藝術へ』 1929年

ル・コルビュジェ『建築藝術へ』(宮崎謙三譯)構成社書房 1929年

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スイス生まれ、フランスで活躍した建築家ル・コルビュジエ(1887-1965)の名を広く世界に知らしめた建築論集。

フランス語版「Vers une architecture」については  「10+1 DETABESE」に版の異同についての詳細な論考がある(伊從勉「ル・コルビュジエ・ソニエ著『建築をめざして』初版本の謎について 」:http://db.10plus1.jp/backnumber/article/articleid/862/

 

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孝四郎による挟み込みあり。

ご紹介, 蔵書(孝四郎)

トルストイ『動物の話』 1946年

レフ・トルストイ『動物の話』(廣尾 猛譯、版畫 ファヴォルスキイ筆) ソ聯アカデミア版 湘南書房翻刻 1946年

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19世紀ロシア文学を代表するトルストイ(1828-1910)が、「ヤスナャ・ボリャナでお百姓の子供たちのために建てた國民學校の生徒たちに讀ませようとして書いた物語りの中からあつめたもの」(37頁)。

「この版は1932年に、ソヴェト聯邦の文學アカデミアがソヴェトの子供たちのためにファヴォルスキイといふ有名な畫家の挿畫をいれて、立派な本にしてだしたものを、その挿畫をそのままつかって、日本語に譯してだしたのです。(譯者)」(38頁、いずれも訳者「あとがき」より)。

 

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孝四郎による挟み込みあり。

ご紹介, 蔵書(孝四郎)

植物図鑑(一部造本)

植物図鑑(一部造本)

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植物図鑑らしき冊子(部分)に表紙、目次をつけ、さらに他の図柄を貼り込んでいる。こうした例は時々見られる。

元のオーソドックスな植物描写と貼り込まれた図柄との異質感たるや。

 

 

ご紹介, 蔵書(展子)

Debussy, Claude, La plus que lente, 1910, etc.

Debussy, Claude,  La plus que lente, A. Durand & Fils, Éditeurs, Paris, 1910

Debussy, Claude,  Images 1er Série pour Piano á 2 mains , A. Durand & Fils, Éditeurs, Paris, 1905

Debussy, Claude,  Estampes Pour le Piano, A. Durand & Fils, Éditeurs, Paris.1903

Debussy, Claude, Nocturne pour piano, La sinène musicale, Paris,1907

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展子蔵書。
楽譜の表紙や譜面に残された微かな痕跡から、もとの持ち主に想いを馳せるのは楽しい。

孝四郎がドビュッシーに心惹かれていたことはよく知られている。好んで弾いていたのは「ゴリウォーグのケークウォーク」、自己流ゆえに、もともと面白いリズムがさらにゆがんだ感じになり、家族には不評であった。ドビュッシーと言えば、日本では「ベルガマスク組曲」のなかの「月の光」が特に有名だが、この楽譜は所蔵されていない。

展子が音楽家であることを孝四郎は喜んだらしく、ドビュッシーを弾いてとせがまれたが、展子が師事した故・谷康子東京藝術大学名誉教授は、ドイツ音楽中心の教育であり、ドビュッシーは習っておらず困惑したという。独学する前に孝四郎が他界したため、ついにその前で演奏することはなかったようだ。

展子は東京音楽学校(現・東京藝術大学)に進学を希望していたが、当時の成蹊高等女学校校長(名前も挙げていたが伏せる)に、成蹊は芸人を育てる学校ではないと叱責され、受験が叶わなかった。

少し年長の淡島千景が宝塚音楽舞踊学校に進学したことが影響したようだが、時代なのか校風なのか、クラシックも宝塚も区別なく「芸人」というネガティヴイメージが付与されていたことになる。

そのため、藝大を始めとする音大卒のピアニストとNHKのオーディションで競うことになり、苦労もあったようだが、望んだポストに就くことができ、特に新潟放送局では様々な能力を発揮させていただくことになった。

成蹊高等女学校には心通じる友人もいたようだが、同窓会には一度も参加しなかった。 もっともそれは恩地家の嫁という立場を(成蹊流に)全うするためであったと思われる。

ご紹介, 蔵書(孝四郎)

井上康文 『散文詩集 華麗な十字街』 1926年

井上康文 『散文詩集 華麗な十字街』 草原社、1926年

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「装幀 ビアズリ 題字 野川 隆」、手書き数字により、「No.21」とある。

小田原出身の詩人、井上康文(1897 – 1973)、初めての散文詩集。「詩のリズムを有すること」を信条としていたという。

参考資料として、小田原文学館特別展「井上康文 ある民衆詩人の足跡」(2014年3月24日~5月25日)パンフレット(http://www.city.odawara.kanagawa.jp/global-image/units/204350/1-20150213180518.pdf)がある。
本展には、孝四郎の作品も展示された。

 

ご紹介, 蔵書(孝四郎)

小山内薫『三つの願ひ』 1925年

小山内薫 『三つの願ひ』(兒童圖書館叢書, 第8篇)イデア書院 1925年

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演劇界の革新に貢献した小山内薫(1881-1928)の童話劇集。

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蔵書印あり。挟み込みあり。

 

ご紹介, 蔵書(孝四郎)

ラヴェル『ボレロ BOLERO』 1931年

モオリス・ラヴェル作曲 ; 服部龍太郎作詩編曲 『ボレロ  BOLERO』(春陽堂樂譜, 27)春陽堂、1931年。

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「この西班牙風な美しい旋律をとって、歌詞を附けたものである。この情熱的、異國的、憧憬的な節は、必らず愛せられるであらう。」とある。

同シリーズ『公園のベンチ』、『ところはモンタリィ』も掲載している。https://www.multi-rhythm.com/blog/2131

 

 

 

ご紹介, 蔵書(孝四郎)

Salis, Arnold von,Kunst des Altertums,1924

Salis, Arnold von,Kunst des Altertums (Die sechs Bücher der Kunst), Akademische Verlagsgesellschaft Athenaion,  Berlin-Neubabelsberg, 1924

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スイス人古典考古学者A.ザーリス(18811958)の古代芸術概説書。6冊で現代まで覆うシリーズの一冊。カラー、モノクロ―ム図版多数。

出版年の記載はなく、古典学資料コンテンツサービスサイト(http://archiv.ub.uni-heidelberg.de/propylaeumdok/4399/)を参照している。

 

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自筆サイン、蔵書印あり。

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図版に貼り込みあり。

ご紹介, 蔵書(孝四郎)

Wolf, Hugo, Fifty Songs For Low Voice 1909

Wolf, Hugo, Fifty Songs For Low Voice (ed.by Ernest Newman), Oliver Ditson Co,, Boston,1909

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オーストリアの作曲家、音楽評論家で、後期ロマン派に属するフーゴ―・ヴォルフ(1860‐1903)の低声用歌曲集。

孝四郎が好んで演奏したのは、たとえばドビュッシーの「子供の領分」のうちの1曲
「ゴリウォーグのケークウォーク」で、歌曲についての目立った嗜好は家族に伝えられていない。

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書店印、蔵書印あり。

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タイプ打ちによる英文の断片あり。書き込みあり。

 

ご紹介, 装幀の仕事(孝四郎)

北原鐵雄(編)『最新科學圖鑑10 建設の科學 上』1932年

北原鐵雄(編)『最新科學圖鑑10 建設の科學 上』アルス 1932年

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「赤滑面クロスにニッケル箔と群青箔押し。グラビア印刷の写真が貼付されている。見返しは沈淡青・沈灰茶2色オフ。」(恩地邦郎・編『新装普及版 恩地孝四郎 装本の業』(三省堂サイト;https://www.sanseido-publ.co.jp/publ/gen/gen4lit_etc/onchi_sohonwaza/)掲載、邦郎によるコメント、131頁)。