ご紹介, 装幀の仕事(孝四郎)
サン・サーンス『音樂の十字街に立つ』1925年
2021/11/02
サン・サーンス『音樂の十字街に立つ』(馬場二郎譯)、新潮社、1925年。
シャルル・カミーユ・サン=サーンス'(18353-1921)は、フランスの作曲家、ピアニスト、オルガニスト。早熟であり且つ長寿で、さまざまなジャンルにわたる約600の作品を残した。
分筆にも才脳を発揮。本書は(訳者「序」によれば)、「パリイの大學とパリイ音楽院の研究科の學生徒のために論じた論評や、興味の深い随筆と旅行記その他」を集めたもの、ただしタイトルは訳者の創案によるという。
今年は作曲者没後100年にあたる。
「紺青の紙と小豆色の布の貼り合せ。青文字・平の模様は金箔押し。箱の青・平は茶色ベタ刷りで文字白抜き。」(恩地邦郎・編『新装普及版 恩地孝四郎 装本の業』(三省堂サイト;https://www.sanseido-publ.co.jp/publ/gen/gen4lit_etc/onchi_sohonwaza/)掲載、邦郎によるコメント、113頁)。
蔵書印あり。遊び心を感じさせるような押し方である。